改正マイナンバー法が成立、24年秋に健康保険証廃止し「マイナ保険証」に
従来の健康保険証が廃止になって、マイナンバーカードに統合されることになりましたと。
マイナンバーについてなんで、過去のマイナンバーについて私的まとめかマイナンバーに思うことのどっちかに追記しようかとも思ったんですが、いまいち収まり悪かったので別記事にしました。まあどうでもいいかそんなことは。
前にも書きましたが、私はマイナンバーは賛成派ですし、マイナ保険証もやればいいと思うんですよ。保険証も免許証も何でもかんでもマインバーカード1枚に統合しちゃうと万一の紛失や盗難時の影響が大きくなりますが、全部入れた財布を無くしたら同じ話なんで、盗難届を1か所出せば済むのなら1枚に統合しちゃった方がいいですかね。
という賛成派の私ですが、それでもやっぱりマイナンバーの矛盾が解決してない状態で拙速に導入を進めるのはどうかなぁと思うんですよ。
矛盾の一つは、マイナンバーが秘密情報であること。プライバシーに配慮して秘密情報としてしまったことで、使い勝手が非常に悪くなってしまっている。秘密になどせずに民間も含めて開放してどんどん使っていけばいいのにと思います。
もう一つの矛盾はマイナンバーカードの取得は任意であるのに、紙の保険証を廃止したら事実上強制取得になってしまうこと。マイナンバーカードを取得したくない人はまさか医療を受けるなとか保険診療をするなとかいいませんよね。
この辺どうなってるんだろうと調べてみたら、デジタル庁のサイトにこんな記述がありました。
Q3 マイナンバーカードと健康保険証を一体化し、紙の健康保険証を2024年秋めどに廃止すると聞きました。マイナンバーカードの取得は任意だと思っていましたが、必ず作らなければいけないのでしょうか。施設に入所している高齢者などマイナンバーカードを取得できない者は保険診療を受けることができなくなるのですか。
A3
マイナンバーカードは、国民の申請に基づき交付されるものであり、この点を変更するものではありません。また、今までと変わりなく保険診療を受けることができます。
従来の保険証ではなく、マイナンバーカード1枚で受診していただくことで、これまでできなかった、診療記録などをその場で引き出すことができるようになり、データに基づいたより良い医療を受けられるようになります。
このため、デジタル庁・総務省中心に、全力をあげて、施設に入所している方なども含め、すべての方々がマイナンバーカードを持ちうるように努めてまいります。
なお、紛失など例外的な事情により、手元にマイナンバーカードがない方々が保険診療等を受ける際の手続については、今後、関係府省と、別途検討を進めてまいります。
すごいよね。質問への回答になってない。これ作文した官僚はこれで本当に回答になってると思ったんだろうかと思うけど、多分思って無いですよね。つまり、官僚自身も矛盾しておかしなことになっているというのは重々承知してるけど、でも法律の立て付けの都合上、そう回答するしかなくなってしまってる。作文した官僚の方お疲れさまと思いますが、受益者である国民としては納得できる話ではないんですけどね。
これはあれかなぁと思います。憲法9条と自衛隊問題みたいなもので、論理的に破綻してるのはみんなわかってるんだけど、でも現状の落としどころとして今の状態が最善だから、屁理屈こねて取り繕ってしまっている状態。マイナンバーもそれと同じような状態に陥ってしまっているのかなと思いました。まあ、だからってやっぱり納得いかないんですけどね。
どうしてもマイナンバーカードが作りたくない、作れない人は健康保険の資格確認書というのを申請することで保険診療を受けることが出来るようになるそうですが、こちらはぐぐった限りではまだ詳細は決まってない感じですかねぇ。どうなることやら。
この調子で運転免許証をマイナンバーカードに統合することになったら一体どうするんだろうと思うけど、一方でマイナンバーの立て付け自体を理想になるように法整備をしようとしたらそれだけで何年も何十年もかかってしまって、その間行政サービスのデジタル化が進まないってのも困りますしねぇ。