随分前の話題になってしまいますが、TwitterがAPIの新仕様を発表しました。
TwitterがAPI新バージョンへの移行を発表、利用数上限や承認など厳格化
APIの仕様変更の内容は多岐に渡っているので一概には言えないのですが、全般的には制限が厳しくなる方向にあるように感じます。で、実際にこの変更を受けてTwitterクライアントの開発者などには色々と動きが出ているようです。
実際、開発終了を表明したクライアントもあるわけで、影響はかなり大きいと言えると思います。
さて、今回の仕様変更の意図はなんなんでしょうか。大雑把に言ってしまえばサードパーティクライアントの締め出しによる公式サイトへのトラフィック誘導ということになるでしょうか。それはそれで理解できることではあります。ウェブサービスにおいては、トラフィックとはすなわちそのサービスの商品価値と言っても過言ではありませんから、Twitter社が自社の商品価値を高めようとするのは当然のことだと思います。
ただ、それが必ずしもTwitterというサービスにおいてプラスの方向になるかというと疑問にも思います。Twitterがこれだけ普及した背景には、もちろんサービス自体の面白さもあると思いますが、一つにはAPIを通して多様なサードパーティソフトが登場したことにもあるのではないかと思うからです。例えばTwitterには多彩なロボットアカウントがあり、それらのロボットが行う自動ツイートもTwitterの特色のひとつだと思います。これらのサードパーティソフトを締め出してしまって公式サイト上だけでツイートするように制限されてしまうとしたら、多様なTwitter生態系を殺してしまうことにもなりかねないような気がします。
ともあれ、ユーザとしては面白いサービスがあれば使う。面白くなければ使わないというだけのことです。今回の変更によってTwitterが面白くなくなってしまえば、ユーザは離れていってしまうことになるのでしょう。どのような結果になるのか、見守ってみたいと思います。