ぼくのかんがえたさいきょうのしゃかいほけん

2024/3/21作成

社会保険についていろいろ思うところがあるので、なんとなく「僕の考えた最強の社会保険」について書いてみようと思います。

なお、社会保険というのは一般に健康保険・年金保険・労災保険・雇用保険の4種を指しますが、ここでは健康保険と年金保険についてのみ書きます。残りの二つについては私が中身をあんまり知らないからです(おい)。

まず最終的な理想型について書きましょうか。

健康保険については全てを国民健康保険に統合し、その運営は地方自治体ではなく国が行うようにします。これにより、転居・転職・年齢によって健康保険切り替えの手続きが不要になり、基本的に生涯に渡って同一の健康保険を使用し続けることが出来るようになります。また、国が運営主体になることで自治体ごとの財力による健康保険の不公平をなくすことも出来ます。ただし、手続き自体は引き続き地方自治体が行うことにします。

次に年金は1階部分の国民年金は統合されているので、2階部分も統合します。具体的には厚生年金部分を国民年金基金に統合します。今は1号保険者は2階部分は任意加入ですが、これは全員加入必須とします。3階部分は今のままでもいいですが、ある年金に加入していると他の年金に加入できないというような制約事項はとっぱらいます。全て加入は任意にし、どれでも自由に加入できるようにします。また3号被保険者は廃止します。

そして保険料ですが、現在の労使折半となっているのは全て本人負担とします。そもそも企業側にとっては半額負担といっても結局は全部が人件費なので労使折半というのは意味がありません。また労働者側にとっても会社負担分を給料として受け取って年収が増えても、結局は社会保険料として支払ってその全額が控除対象になりますので税額も増えません。

もちろんいきなり変えたら混乱しますので、段階的に移行できるような緩和措置は必要ですが、最終的には上記のような形になるのが理想かなと思います。

根本的な問題意識は今の健康保険・年金保険が雇用契約と密接に結びついていて、いびつになってしまっていることがあります。様々な歴史的経緯で現在の形態になっていることは理解しますが、それが理想とはほど遠いというのは同意してもらえるのはないかと思います。もちろんこのような問題意識を持っているのは私だけのオリジナルってわけではありません。2000年代には年金システムについての議論がずいぶんありましたし、実際の成果として厚生年金と共済年金の統合が行われました。しかし、そこから先については遅々として進んでないなぁという認識です。また、健康保険についてはせいぜい後期高齢者医療制度が導入されたくらいで、それ以外については進展がないなぁとも思ってます。

DXという言葉がよく使われます。社会保険についてもDXを導入して、事務手続きを効率化する必要があります。その際に大事なのは、従来のシステムをそのままデジタル化するのではなく、デジタル化を前提としてシステムを設計しなおすことなんですよね。私が書いた理想型が必ずしもデジタル化において最適であるとは限りませんが、少なくとも現状のシステムよりはマシではないかと思います。デジタル化出来るところはさっさとデジタル化して、余計な手間を省いていってよりよい社会になっていくといいなぁと思う次第でありまする。