フルスタックエンジニアって言わなくなったよね

2023/10/11作成

なんとなく「フルスタックエンジニア」って単語を最近あまり聞かなく/言わなくなったなぁと思ったんですが、Googleトレンドで調べてみたら意外とそうでもなかった。2004年と2014年にデカいピークがあるけど、これは異常値かな。少なくとも2004年には一般には言われてなかった言葉だと思うし、もしも使われていたとしても今とは違う意味だと思うし。それらの異常値を除くと、2015年くらいから徐々に使われ出して、2022年になって一段と言及が増えてる感じでしょうか。

Googleトレンド フルスタックエンジニア
Googleトレンド フルスタックエンジニア

ということでいきなり仮説が外れてしまったんですが、気にせずそのまま仮説の主張を続けます(おい。

そもそもフルスタックエンジニアってのは主にウェブ系で使われている言葉ですが、エンジニアの担当領域を全てカバーできる人材のことを言うわけですよね。小さなスタートアップでそもそもエンジニアが一人しか居なかったら必然的にエンジニアの業務を全て一人でこなさなければなりませんが、これはあんまりフルスタックエンジニアとは言わない。その人の各領域でのスキルレベルが一人前とは限らないですからね。フルスタックエンジニアと名乗るには全ての領域でそれなりのスキルレベルが必要。なお、その人材のスキルレベルの話だから、チームで開発してたらフルスタックエンジニアは居ないというわけではないですね。

でまあ、思いついた仮説は、エンジニアの担当領域が複雑化してきたってことが原因かなと。かつてはサーバサイドもフロントエンドもインフラもスマホアプリも、全部担当することは不可能ではありませんでした。でも現代ではそれぞれの領域で先端化/複雑化が進んできています。個人的にはjQueryの時代にはフロントエンドをやるのは別に苦ではありませんでしたが、React/Vueの時代になって正直これはついていけんなと思ってるのでサーバサイドに閉じこもろうかなぁと思ってる次第です。インフラもそうですよね。手順書片手にポチポチとコマンド打ってた時代にはなんとかなっていましたが、IaCとか言われ出すと片手間にこなすのは厳しい。

という感じでエンジニアの分業体制が進んできたのでフルスタックエンジニアって言われなくなったのかなぁと予想したのですが、意外と今でも言及されていると。単に私の観測範囲の問題だったようです。ただ気になるのは、エンジニアの担当する領域が先端化/細分化されているのは事実なんで、フルスタックエンジニアって実際にはむしろ減っていると思うんですよ。5年前なら私でもフルスタックエンジニアみたいなもんですって名乗れたんですが、今はとても無理。似たような境遇の人はたくさんいると思うんですよね。にも拘わらず言及されてるってことは、どっかに大量にフルスタックエンジニアっていらっしゃるんでしょうかね。もしくは少なくなったから求められるようになって言及が増えてるって可能性もありそうですけれども。

めんどくさいんでエンジニアって書きましたが、ここでいうエンジニアってのはウェブ系のITエンジニアのことです。これ断っておかないと某界隈で滅多くそにたたかれるんですよねぇ。まあ、某界隈の人たちはこんな過疎サイトの記事読まないとは思いますけれど。