システム開発の話です。
その案件は二人体制でした。リーダーが設計を担当し、私が実装を担当していました。プロジェクトの初期では設計が主に行われます。私は比較的暇でリーダーは忙しく働いていました。後半に入ってくると実装が主になるので私が忙しくなり、リーダーは暇になってきました。そこでリーダーは暇なのもなんだし何か出来ることがないかってことで、テストをすると言い出しました。私は反対しましたよ。まだ実装途中でテストできる段階ではないからと。でもリーダーに「いいから、いいから」と押し切られ、強引に実装途中のプロダクトでテストが開始されてしまいました。
その結果何が起こったかというと、大量のバグ票が上がってきました。これは私の実装がバグだらけだったわけではありません。未着手だったり、把握済のバグも大量に指摘事項として挙がってきたのです。そりゃそうですね、実装中なんですから。
そして私は実装だけでも手一杯なのに、この大量のバグ票の仕分けも行わなければならなくなりました。また、バグ票を上げたリーダーは、自分が見つけたバグに注目しているのでここを早く直せと言ってきます。その結果、私は予定していた段取りを組み替えて差し込みの作業をせざるを得なくなりました。当然ながらプロジェクトは遅延します。幸い、炎上とまではいきませんでしたが、結構な徹夜残業になったのは確かです。
この「手が空いてるから出来てるところでいいからテスト進めるわ」ってのは多くの人が思いつくようで、その後もあちこちの現場で似たような経験をしました。そうしてしまうリーダーを止められない私が悪いと言われればそれまでなんですけどね。今後は止められるように、他の人も似たようなシチュエーションになった時に気づけるようにと思い、こうして書き出してみました。