【漫画】30過ぎて発達障害と診断された奴が自分の被害妄想に気づく話「なおりはしないがましになる」
リンク先は大雑把にまとめると相手の何でもない発言を勝手に深読みして悪意を読み取って傷ついてしまっていた人が、実は相手はそんなことは考えてなかったよと気づく話です。
それはそれで正しいんですよ。とてもわかるし、こういう気持ちで苦しんでる人が一人でも救われるといいなというのもわかるんです。でもこれ、全く同じ文脈で逆のパターンってのも存在するんですよね。実は言葉の表面には表れていない深い気持ち、大抵は怒りなどのネガティブな気持ちが込められていた。気づかずに放置していると、ある日突然「私がなんで怒ってるかわかる?」って叱られるパターン。
これ、両方のパターンがあるんだけども、言葉を並べてみると全く違いがなかったりもするんですよね。では真意、気持ちはどこで読み取ればいいかといえば行間をひたすら読むしかない。相手にどう違うんだと質問したところで「普通それくらいわかるだろ」って返されて終了になります。これつまりコミュニケーションの問題でして、我々人類が行っているコミュニケーションってこんなにハイコンテクストで行わてるんですよね。
コミュニケーション能力というと、企業が就活生に求める能力として言われています。一般に考えるとトーク力があるとかプレゼン上手であるとかですが、それは実は違う能力なんですよね。コミュニケーションというのは相互理解ですから、自分の考えを正確に相手に伝える能力と、相手が考えていることを正確に読み取る能力をコミュニケーション能力というのだと思います。
部下のコミュニケーション能力が高いと指示を出すときに「あれやっといて」で済んだりします。なんなら指示出す前に気持ちを読み取って作業を進めてくれてたりもする。一見すると上司が手抜きしたいだけのようにも見えますけれど、それだけではない。コミュニケーション能力が高くてチームの中でのコミュニケーションが密になると、効率があがって高いレベルで仕事が出来るようになる。
例えばサッカーの試合中に「俺が8番の裏に出るから強めのパス出して。パス出したらゴール前に詰めてもらえれば、ダイレクトで折り返しパス出すから」なんてことを言葉ではいちいち言わないわけですよ。一瞬のアイコンタクトで伝えあってしまう。更にチームの練度があがってくるとアイコンタクトすらなく、チームメイトならこう考えて動いてるはずだからとノールックパスが出せたりもする。まあ、そこまでの練度に仕上げるのは容易なことではありませんが、到達できれば高いレベルで仕事が出来るようになるのは間違いないでしょうね。
ということで、行間を読みすぎて勝手に辛くなってる人には、そんな行間読む必要ないですよというのはよいのですが、一方で全ての行間は読まなくていいよってのも危険だなぁと思うのでした。