政教分離について、ちょこっと自分なりに整理しておきます。なお、例によって自分なりに考えただけのことであって、ちゃんと調べたわけではありません。多分憲法学とかで議論されてる内容だとは思いますので、気が向けば調べてみようとは思いますが。
よくネットで「宗教団体が母体になってる政党があるのは政教分離の原則に反してる」という意見を見かけます。個人的にはこれは間違ってると思ってます。政教分離とはそういうことではないだろうと思ってます。
仮に宗教団体を母体とする政党を認めなかったとすると、それは憲法の定める信教の自由と法の元の平等に違反することになると考えます。政治に参加するにあたって信仰の有無を問うたり、信仰を持っていることで政治参加を制限することはあってはならないでしょう。そもそもで言えば、あまたいる国会議員さんだってそれぞれ信仰はお持ちでしょうし、どこかのお寺の檀家総代を務めてたりもするでしょう。
個人としての信仰と宗教団体としての政治参加は別だという考えもあるでしょうけれど、それも違うと思います。現代日本では宗教団体も法律の下に存在する団体の一つです。法の網の下にあるのであれば、宗教団体も政治参加する権利はあるでしょう。業界団体や労働組合が政治参加するのと構図としては全く同じです。
では政教分離とは何かというと、政治として宗教行為を行うことを制限しているのだと思うのですね。閣僚が靖国神社に参拝した時に、公人としてか私人としてか、玉ぐし料は公費なのか私費なのかが問われていましたが、これが政教分離ではないかと。些細な所を突いてるような感じもしますが、公人として公費で宗教行為を行うかどうかは大事だろうと。靖国神社については、また別の論点もあるのでややこしいのですが。そうして宗教分離をした結果、村の鎮守の夏祭りに村から予算出せなくなったりもするので、なんだかなぁということにもなるわけですが。って、村の鎮守の夏祭りには村の予算出せないですよね。出してるのかな。
というのが私が理解している政教分離です。なお、ここで書いたことは一般論であって、今世間でニュースになってるとある宗教団体が政治家に深く食い込んでることの是非を言いたいわけではありません。票の力で政治家を動かすのは今の政治システムでは間違ってはないんですが、やり過ぎちゃうとどうかなぁとは思います。それが宗教団体でも業界団体でも労働組合でもなんでも。線引きをどこにするかってのは難しそうですけどね。