つい出てしまう余計な一言

2021/11/19作成

例えば彼女が初めて手料理を振る舞ってくれたとしましょう。食べ終わって「俺のお袋に比べたらまだまだだけど、でも頑張ってたと思うよ」と感想を言ったとしましょう。はい、こうして客観的に見ればこの感想が間違いなのはよくわかりますね。「美味しかったよ。ありがとう」って言うべきですね。でも実際にはこうした余計な一言を付け加えたりとかしてしまう。本人としては褒めてるつもりなんだけどね。

ちなみにですが、メタ構造的な話として、この例え話にも「例えとしてイマイチでうまく伝わるか心配ですが」とか「彼女が手料理って昭和な価値観で令和の今には合ってませんが」とかの一言を付け加えたくなりもしました。結局付け加えてるんですけどね。これ、どうしてこんな余計な一言を付け加えてしまうのかなということを考えてみたいと思います。

これ、多分ですが言い切ってしまうことに対する不安からくるのかなと思うんですよ。そういう意味では、余計な一言というのはツッコミに対する予防線とも言えますね。「美味しい」とか「この例えは適切」って言い切ってしまった時に、いやこういう問題もあるよねってツッコミを入れられたときに、そんなの自分もちゃんと気づいてたよって言いたい予防線。言ってしまえば自分のプライドを守るための行為かなという気がします。

とすれば、この予防線によって守れるのは己のプライドだけ。一方、余計な一言にまみれて素直に褒めてもらえなかった彼女は傷ついてしまうわけですね。己のプライドと彼女の自尊心とどっちがあなたにとって大事ですかって考えると余計な一言を付け加えてしまうことの愚かさが分かりますね。

この余計な一言って私もとてもよく使ってしまうんですよ。文章を書いてても使いますすので、このサイトでの文章も余計な一言でだだ長くなってしまいます。口頭でも使いますので、それで同僚や上司との関係が険悪になることも多々あります。こうして振り返ってみると悪いことだらけだな。せっかく気付いたんだから、これから改めるように気を付けます。