転職エージェント多すぎ問題

2021/2/2作成

転職サイトに登録すると、企業の募集に対して自分が応募するのとは逆に、企業からオファーがくることがあります。それはそれできっかけになるのでありがたいのですが、ここで困るのが転職エージェントもこのオファー機能を使ってくるんですね。その転職エージェント会社で直接雇用するわけではなく、単にうちのサービスにも登録してくださいってだけの依頼。ぶっちゃけうざいわけです。その転職エージェントだけが抱えてるプレミアム案件が豊富にあるというのなら別ですが、実際にはそんな中小零細の抱えてる案件なんてたいしたものではないわけで、求職者にとってはそんな転職エージェントは相手をするだけ時間の無駄なんですね。

私は転職活動と婚活って構造として似てるなと思ってまして、転職エージェントに相当するのって結婚相談所じゃないかと思うんです。転職サイトに相当するのはマッチングサイトですね。結婚相談所も中小零細が数多くひしめき合っていて、そんな小さなところだと登録会員が少なくて意味がなさそうと思うんですが、実はそうではないらしいんですね。婚活市場では大手の連盟がいくつか存在していて、大抵の結婚相談所はこの連盟に加盟している。そして、連盟の加盟相談所同士だと結婚希望者の情報を相互に閲覧できてマッチングも可能。つまり、婚活希望者のプールは連盟が行っていて、結婚相談所の役割は婚活コンサルなわけですね。これなら中小の結婚相談所に登録する意味もある。要するに自分と相性がよくて親身になってくれるコンサルを見つけるのが大事ですから、大手か中小かなんて関係ない。

この仕組みって不動産取引でも近しいものがありますよね。不動産売買ではレインズという全国システムが存在して、不動産業者ならどこでもレインズに登録された物件を扱うことが出来る。街の小さな不動産屋さんでも、大手不動産会社の窓口でも、基本的に取り扱える物件は同じ。であれば自分と相性のいい営業マンの居る不動産屋さんと取引すればいい。実際のところとしては、買い手売り手両方の手数料をもらうために自社の顧客同士を出来るだけマッチングさせようとするという問題があるので、レインズも万全ではないんですけどね。それは多分結婚相談所も同じで、可能なら自分のところの会員同士をマッチングさせて両方から成婚手数料を受け取りたいとは思ってるでしょうね。

さて、転職市場ですが婚活の連盟や不動産取引のレインズのような集約システムはありません。多分。私が知らないだけで実は存在しているかもしれませんが、実際に転職活動してる人に知られてないなら、ちょっと宣伝が足りてないんじゃないんですかって思わないでもない。ともあれ、転職者も求人してる企業も、個々の転職エージェントや転職サイトが個別に集めてる。それぞれ数が多いほうがサービスの魅力に直結しますから、ひたすら転職者と求人を集めるために営業マンが足を棒にしているわけです。正直、不毛な努力じゃないかって気がしますよねぇ、こうして紐解いてみると。転職者も企業も、一つだけの転職サービスでは事実上役に立たないので複数のサービスに登録しなければならない。とすると、それぞれの転職サービスと同じことを何度も話さなきゃならない。これも不毛ですよねぇ。そのうえ、各転職サービスが求職者情報も求人情報も抱え込んで他には明かさないため、本来ならマッチングしてた組み合わせが、利用してた転職サービスが違っていたというだけの理由ですれ違うという不幸も生んでいる。

とか考えると、転職市場にも婚活の連盟やレインズみたいなシステムがあるといいなぁと思ったので、とりあえず吐き出してみました。そう思うならお前がやれと言われるんでしょうが、そこまでこの件に関して自分に情熱が無いので多分やらないと思います。