AIスピーカーの起こしたもう一つのブレイクスルー

2020/8/22作成

例によってN=1な私自身の経験に基づく話です。世の中、多々当てはまらない例はあると思いますのでその点ご容赦を。

AIスピーカー、いまいち流行ってるとまではいってない感じですが、かといって物珍しいというほどでもない。そこそこの人が使い始めてる印象。私も、Amazon Echo Spotを買って、スマートスイッチを連携させて遊んでたりします。

AIスピーカーはいろいろブレイクスルーを起こしてるわけですが、個人的に大きいなと思っているのは「機械に対してしゃべることの心理的な壁を取り払ったこと」ではないかと思っています。

1990年代の事ですが、当時の一部のパソコンでは内蔵したモデムを使って電話通話ができました。当然、スピーカーとマイクを接続したうえでですが。当時勤めていた会社でもそうしたパソコンがあったので同僚が電話通話を試したのですが、やっぱ気恥しいなぁということで、普段は受話器を使って電話していました。考えてみればおかしいんですけどね。PCに向かってしゃべってたら変な人で、受話器に向かってしゃべってたら変じゃないってのは。でも、その頃にはPCに向かってしゃべるのは変な人というイメージはあったんじゃないかと思います。そうでない例ももちろんあると思います。コールセンターの人とか、ヘッドセットで通話しないと仕事にならないでしょうし。でも今でもやっぱりイヤホンマイクでスマホで通話してる人はちょっと違和感あるなぁと個人的には思います。

ずっと現代に近くなって、音声認識がかなり広まってきました。WindowsではCortanaが使えますし、iPhoneではSiriが使えます。「ヘイシリ」とか「オーケーグーグル」って言ってる人を見かけないわけではないですが、個人的にはこれもまだなんか違和感あるなぁと思ってます。

つまり、人が一人でしゃべってるってのは違和感あるんですよ。そこに電話機があれば違和感は中和されるんですけど、スマホに対してしゃべってても相手がSiriで人で無かったらやっぱり違和感あるんですよ。我ながらロートルな価値観だなぁとは思いますが。

ところがですね、AIスピーカーってこの違和感をサクッと取り除いてるように思うんですね。「アレクサ」ってしゃべりかけてても全然変ではない。そこに何の違いがあるのかはわからないんですが、とにかくAIスピーカーにしゃべりかけるのは違和感を感じない。理由はともかく、このブレイクスルーは大きいと思うんですよ。ということを思ったので、メモを書き出してみました。ただそれだけの話でございます。

(2020/8/26追記)

一人でしゃべってても違和感ないの思い出したー。ペットとぬいぐるみ。いや、ペットもぬいぐるみも家族なんだから一人とちゃうやろってツッコミもあるかもしれんけど、そこは人によって価値観違うということで。

ともあれ、AIスピーカーはペットやぬいぐるみと同じ距離感を獲得することに成功したんじゃないかな。従来のPCやスマホでは入り込めなかった距離感を獲得したことには違いなさそう。