「タイムパラドクスゴーストライター」という作品があるそうです。
不愉快過ぎるジャンプ新連載『タイムパラドクスゴーストライター』
また、上記のまとめのブコメで以下のまとめがあったことを知りました。
かわぐちかいじの「僕はビートルズ」はビートルズ・ファンなら激怒して当然の漫画である。―町山智浩さんのツイート
「タイムパラドクスゴーストライター」は、タイムトラベルして未来のヒットマンガを仕入れてきて、現代に戻ってそのパクリを連載するという話だそうです。そこまでならよくあるネタともいえるのですが、面白いのは本来の作者をデビュー前に捕まえてアシスタントにしてしまい、その才能の芽を摘んでしまうそうで。それはなかなか面白いポイントを突いてきてるなと思いました。
「僕はビートルズ」は、現代のビートルズのコピーバンドがビートルズデビュー直前にタイムスリップし、ビートルズより先にビートルズの曲でデビューしてしまうという話だそうです。
どちらも非常に怒られてる作品だそうです。ではその怒ってるポイントはどこなのかな、というのに個人的に興味をもったのでこうして文章書いてます。
まず、タイムトラベルして知識を得る、もしくは現代の知識をタイムトラベル先で活用するというのは、それ自体はよくあるネタであると思います。現代の知識を持って異世界転生してチートとかも含みますかね。これらの作品はそれほど怒られることはないように思います。ではどこがポイントか。
それは多分パクられ元の人がその場に存在しているかどうかなんじゃないですかね。さらに言うなら、パクられ元の人が本来なら得られていた富や名声を得られなかったことに対して怒ってる。その怒ってる理由は、人は正当な評価を得るべきだって考え方ですかね。卑近な例を出すと、仕事はできないのに上司におべっかばっかりつかってる太鼓持ちが出世するのを疎ましく思う感情とかでしょうか。
というように考えるので、私は「タイムパラドクスゴーストライター」のまとめへブコメにある
pokute8 パクツイ等で「自らも盗用される立場にある」ことを自覚させられた受け手側の意識が大きく変わった時代の評価として順当。10年前のはてなーの意識なんてこんなもんよ。https://b.hatena.ne.jp/entry/s/togetter.com/li/144022
には賛同しません。SNS等の発達によって1億総クリエータ社会になったから、みながパクられる側の立場を自覚するようになったとのことですが、本当でしょうか。SNSの発達で1億総クリエータというのはまだ同意しなくはありませんが、パクられた経験がある人は1億どころかその万分の一いないんじゃないですかね。ですので、実際に1億人のほとんどはパクられる痛みを実体験としては知りませんし、想像できる人も少数ではないかと思います。もしも1億人がみんなパクリの痛みを知っているのなら、漫画村やMusic FMのような違法ダウンロードがはびこったりしないはずではないでしょうか。