新型コロナウィルスの感染拡大防止のため、多くのイベントが中止になっています。5月2日から5日にかけて、コミックマーケット98も中止になりました。代わりのイベントとして、エアコミケというオンラインイベントが開催されています。また、評論情報系即売会であるおもしろ同人誌バザールでもおもしろ同人誌バザールオンラインが開催されています。両者の1日目にオンライン参加して感じたことを少し書き出してみようと思います。
前提としてですが、同人誌の世界では以前から通販は行われていました。通販ショップもECサイトは持っていますので、そもそもオンライン同人誌即売会は行われていたと言えます。エアコミケとおもバザオンラインに参加するまでは、私も要するに通販だよねと思っていました。でも実際に参加してみたところ、ただの通販とは言い切れないものを感じました。それは時間の同一性によるものではないかなと。
イベントというか、人と人が交流する際に場所の同一性の有無と時間の同一性の有無という軸で考えて4つに分類することができます。時間も場所も同一というのは、実際に顔を合わせてのイベント。同人誌即売会もこれですね。時間が同一で場所が同一でないのは、今回のようなオンラインイベント。場所が同一で時間が同一でないのは、同人書店が該当するでしょうか。場所も時間も同一でないのは通信販売ですかね。
今回オンラインイベントに参加してみて思ったのは、時間の同一性があることでものすごくイベント感を感じられるということです。同じ時間を共有してるというのは思った以上に一体感を醸し出すものですね。時間の同一性がありますから、オンラインではありますが掛け合いも成り立ちますし。私の場合はサークルとして参加しているので同人誌を通販しているわけですが、売れ行きもかなり違います。通販でいつでも買えたのに、このオンラインイベントのタイミングで購入されたという方が多数いらっしゃるわけですね。自分自身も買い手として買ってしまってもいます。
こういうオンラインイベントは何も同人誌即売会がオリジナルではないですよね。パッと思いつくところでもMMORPGとかニコ生なんてのは時間の同一性で成り立っています。新型コロナウィルスによる外出自粛に合わせて急速に普及したリモート会議やリモート授業はもちろん、リモート飲み会もありますし、バーなどの夜のお店がリモート営業していたりもするそうです。こうしてみると、人間というのは思った以上に時間の同一性を重視しているのかなと思いました。通販、特にネット通販ですとサーバが処理してくれるので無人で24時間365日販売できて効率的という面が評価されます。それはもちろんネット通販のメリットなんですが、あえて時間を制限することによるメリットもあるのだなと。