料理を作ろうと思ってレシピを検索するとき、当然料理名や材料名でgoogle検索するのですが、その際大抵は「-クックパッド」と付けるようになりました。クックパッド自体はちゃんとしたレシピサイトで、そこには当然ちゃんとしたレシピも掲載されているとは思うんですよ。自分では使ってないから実際には知らないんですが。しかし、google検索してヒットするクックパッドのレシピは、レシピの中でも正直に言うとかなり低質なものが多い印象です。試しに作ってみましたとか、そんなのが多い。レシピの説明も不十分だったりとか。そんなレシピはクックパッド内でも評価が低かったりします。
これはちゃんと理由がありまして、クックパッドは有料会員になると会員同士の評価順でレシピを検索できるようになるのですね。そこでお金を払ってもらうわけですから、お金を払っていないgoogle検索するだけのユーザには評価の高いレシピを見せるわけにはいかないわけです。それはそれで理屈としてはわかるのですが、結果としてクックパッド有料会員でない人は低質なレシピを検索結果に見せられることになる。これは正直ノイズでしかないので除外したい。ということで冒頭の通り「-クックパッド」を付けて検索するわけですね。
クックパッドを除外したら高品質なレシピばかりになるかというと、残念ながらそうでもない。一つ一つのレシピを見ていって、わかりやすいこと、手順や材料が具体的に書かれていること。特殊な材料や手順を使ってないことなどを確認していきます。とすると、結果的に私がよく見るのは「キユーピー3分クッキング」とかが多くなりますかね。最初からキユーピーのサイトで検索してればいいやんって話もありますけれど。
レシピ以外にも検索することは多々あります。私がよく検索するのは健康情報のたぐい。病気名とかで検索して、その病気の原因とか治療法とかの情報をざっくりと調べるということもよくあります。この分野については、ここ最近ではWELQ問題として大きな問題になりましたね。つまり、SEOだけ頑張っているけど医療情報としては非常に低質な記事が大量にヒットするような状態になっていた。低質なレシピなら料理が失敗するだけで済みますが、健康情報が低質だと健康や、場合によっては命にも関わってきますから問題は深刻ですね。
ですので、WELQをはじめとする低質なサイトは閉鎖に追い込まれたりもしましたが、全ての低質サイトが閉鎖したわけでもない。検索エンジン側でもこうした低質サイトを検索結果に出さないように頑張ってはいますが、それとて完璧にはいかない。結果として利用者に情報の取捨選択を任されている部分もあって、信頼できる情報源からの医療情報だけを読むようにしましょうという呼びかけがなされていたりもします。この場合信頼できる情報源としては厚生労働省のサイトであったりとか、大学などの医療研究施設のサイトであったりというわけです。それは理屈としてわかるのですが、これらのサイトの情報は信頼性が高い分だけ、読みこなす難易度も高かったりします。つまり、医学に関する基礎知識がないと読み解けなかったりもする。医療情報とは本来はそういう高度な情報であるというのももっともなのですが、では庶民は医療に関して情報を遮断されてていいのかってわけにもいなない。個人的にはその折衷案として、製薬会社の記事を読むことが多いです。なぜか、製薬会社の記事は比較的難易度が低く書かれていることが多い印象だから。また、製薬会社というのも厚生労働省の監督下にある企業です。その企業がWELQ並のいい加減な情報を流すことも少なかろうというのも判断基準の中にはあります。加えて、単独のサイトの情報だけで判断するのではく、いくつかのサイトの情報をつき合わせて、重なり合う部分だけを信頼するようにしています。これで完璧とはとうてい思ってはいませんが、医学の素人が現実的に割ける手間の範囲では、まあそんなに悪くないのではないかなとは思っています。もちろん、今後もよりよい方法がないかの模索は続けますが。
長々と書いてきましたが、結局何が言いたいかというと、誰が言ったかってのも重要だよねって話になります。「誰が言ったかではなく、何を言ったかが重要」という言葉自体は真理ではあるのですが、時と場合によります。つまり、言われた内容を聞いた人が真偽を含めて解釈できるなら、という条件がつくわけですね。医療情報ならば、その情報の真偽は医学的な知識がないとわかりません。「この病気にはこの治療法が効きます」って言説の真偽を判断するのは医学の素人である一般人には無理ですよね。となると、結局その言説を誰が言ったかが重要ということになるわけです。近所のおばちゃんから治療法を聞いて信頼するか、病院のお医者さんから聞いて信頼するのか。大抵の人は後者ではないかと思うんですよ。それはつまり「誰が言ったかが重要」の例ですよねってことになります。