仕事のコツって言ってしまうと大層なんですが、なんとなく自分が仕事をするときに心がけていることをまとめてみました。いつもこれを厳守できてるわけではないですが。
タスクの粒度は小さくする
何年もかかるような大規模プロジェクトがあったとして。そのプロジェクトを一つのタスクとしてとらえていると、いつまでたってもタスクが終わらなくてうんざりするでしょう。進捗がどれくらいかの把握もできませんし。ということで、タスクの粒度は出来るだけ小さくします。目安としては、数時間から数日程度で完了できること。数日になるとちょっと長く感じるので、可能ならもうちょっと分解する。
タスクの依存度は下げる
タスクは他のタスクに依存することがあります。あるタスクの完了を待たないと着手できないとか、完了できないとかですね。中途半端になっていると心理的にも負担になりますので、出来るだけ依存関係は少なくなるように分解します。あるタスクが他のタスクに依存してるとしたら、依存する部分と依存しない部分に分けるとかですね。こうして、依存せずに片づけられるタスク状態になっていると、さくさくとタスクを片づけることが出来ます。
タスクはWhyやWhatではなくHowに落とし込む
これはGTDで学んだことですが、タスクはどうやって実行するかの手順にまで落とし込めているべきです。どうやってやるかを考えるのは別のタスクということですね。
他人にボールを預けない
自分が思い通りに動かせる人間は自分だけです。たとえ部下であっても、命令しても自分の思い通りに動くとは限りません。タスクは自分でコントロールできる状態がベストですので、他人に依存している部分は出来るだけ小さくなるようにタスクを組み替えるとか分解するとかします。
タスクは終わりきる
他のタスクに依存してたり他の人の作業待ちになっていたりすると顕著ですが、タスクが待ちになることがあります。中途半端に放置しているのは心理的にも負担ですし、再開までに時間があいていると記憶が薄れてしまって思い出すの大変になったりします。なので、タスクに取りかかったらできるだけ完了まで一気に片づけてしまいます。
仕組み化を心がける
習慣化による省エネの記事でルーチンワークについて書いたようなことですが、タスクをこなすのが定型処理に落とし込めていると、処理が楽です。完全に定型処理になっていればPCを使って自動化することも可能ですしね。そのタスクをどうやって処理すればいいか考えなければ毎回考えなければならないというのは時間のロスです。出来るだけ自動化できるようにタスクをとらえ直します。
タスクは記憶せずに書き出す
これもGTDで学んだことでもありますが、記憶力に頼っていると忘れます。別にきちんとしたタスク管理ツールを使ってガントチャートひいたりしてもいいんですが、個人的にはテキストファイルとメモ用紙で十分だったりします。大事なのは記憶に頼らないことですかね。
すぐに出来ることはすぐにする
これもGTDで学んだことですが。仕事の中には今すぐやらなくてもいいけど、いつかはやらないといけないことってのもたくさんあります。今すぐやらなくていいなら後回しにした方が効率的なような気がしますが、いつかはやらないといけないことなので、いつかは「今すぐやらないといけないこと」に変化してしまうわけです。そのときに片づけられる時間がとれるとは限りませんし、何よりも「いつかやらなきゃ」ということをずっと覚え続けてることは脳に負担なので、片づけられるのなら出来るだけその場ですぐに片づけてしまうようにしてます。
(2017/11/16追記)
自分のこれまでの経験上、タスクに対する取り組み方として、だいたいこんな分布になるんじゃないかと思ってます。
- タスクを計画的に処理し、スケジュール通りに終わらせる人:2割
- 無計画に仕事をして締め切り前に大慌てするけど大体締め切りを守る人:6割
- 計画も仕事もなにもなく締め切り来ても何もしてない人:2割
「そんなバカな。みんなちゃんと仕事してるはずだろ」って思うかもしれませんが、これを夏休みの宿題で以下のように言い換えるとどうでしょう。
- 計画的に終わらせる人:2割
- 最終日に徹夜してなんとか間に合わせる人:6割
- そもそも宿題やらない人:2割
つまりどういうことかというと、多くの人は自分自身を律して段取りたててスケジュール通りに仕事をこなす能力ってのはありません。そこを上司なりが管理して段取りをつけることで、なんとか仕事が回っているということではないかと思います。そこから脱却して、上述のようなコツを実践してセルフマネジメント出来るようになれば、上位2割に入ることができますよってことでもあるんですが。だからって、みんながみんなそこを目指さなくてもいいんですがね。
だいたい、仕事術の本って山のように出版されてますよね。書店にはそれだけで一つのコーナーが出来るくらい。ネットにもたくさんありますし。もちろんこの記事も含めて。それらの本や記事に書いてることってどれも大して変わらないわけで、言ってしまえばこの記事に書いてるようなことだったりするわけですが、それでもたくさんの人が求めている。つまり、それは裏返せばそれだけ仕事が出来てない人が多いってことですよね。
(2017/11/16追記)
ところで、最近twitterのTLにこのようなものが流れてきました。
ここ数日「仕事出来る」と思った人と話して気付いたのは
— 文月 詩乃 (@traveling_shino) 2017年11月14日
・自分に必要な睡眠時間を知っている
・おいしいご飯を食べる
・風呂等、休息をとる
・休みの日は休む
という当たり前の事を忙しい時も変わらずやるという事。
忙しくて心身共に弱ってるからこそ「当たり前」を妥協しちゃダメなんだって。
これはもう、ほんとにその通りというかド正論ですね。どこで見たのか忘れましたが、以下のようなたとえ話を聞いたことがあります。
二日酔いの寝不足でふらふらになりながらバッターボックスに立つプロ野球選手が居たとすると、その人はプロ失格でしょう。では飲み過ぎてふらふらになってオフィスに来て仕事してる人はどうでしょう。オフィスワーカーにとってのバッターボックスはオフィスの自分のデスクです。ならばオフィスでは体調を万全に整えてベストコンディションで仕事が出来るように備えておくというのもプロの仕事の一部ということでしょう。オフィスワーカーもオフィスワークのプロなんですからね。
人間というのは生身の肉体を持つ動物であり、生身の肉体は疲れるしお腹も空くし眠くもなる。それらの生理現象を無視してパフォーマンスを無理やり引きだそうとしても、無理なことなわけですよね。
ということで、私は全く持って見落としてましたが、仕事のコツとしてしっかり休息をとって体調を整えるのもとても大事ということで。ただし、だからって風邪を引いた人が自己管理出来てない社会人失格とかではないですからね。予防に努めるのはもちろんですが、それでも体調を崩すことはありえるわけですので。