決断の節約の話

2017/6/8作成

ジョブズやザッカーバーグは基本的に毎日同じ服を着てるそうです。なんでも、朝に服装をなににするかを決めることでかかる脳の負担を軽くするためだとか。そして、その分を本来のビジネスの決断にわりふっていると。えー、そんな小さな決断が負担になるのかなぁと思わなくもないですが、偉い人がそういってるそうなので、それなりに意味はあるのでしょう。

そんな高度なビジネスマンの話とは逆の方向で似たような話をきいたことがあるのを、思い出しました。それは「7年目のツレがうつになりまして。(ISBN:978-4344020467)」の一節。うつ病になったツレさんは髪型を丸坊主に変えたのですが、うつ病仲間にも丸坊主の人が多いんだとか。なんで丸坊主にしたのか理由までは触れられていないのでこれは私の想像ですが、髪型を決めるとか、毎朝セットするとかの負担を回避するためなのかもしれないなと思いました。うつ病は脳の病気ですので、決断をするのは健康な脳が行うのに比べると負担が大きいでしょうし、うつ病が重症な場合には決断自体が行えなかったりするかもしれません。ならば、そうした小さな(?)負担は回避できるようにすると少しは楽に過ごせるのかもしれません。

そこまで深く考えているわけではありませんが、私自身も最近はこうした小さな決断を回避するようにしていることがあります。髪型はもう何年も丸刈りにしてますし、服はクローゼットに掛かっているモノを端から順番に着てます。靴は毎回同じモデルを購入してます。要するに、服装や外見などの自分にとって特に興味が無いことについて、考えたり決めたりすることがなくて済むようにしているのですね。それを世間では残念な人と言うのかもしれませんが、残念と思われても別にいいやという割り切りが出来るようになったので、そのようにしています。その分の空いた脳の容量を壮大なビジネスに使ってるわけではありませんが、日常のより自分の興味があることに使えるようになっているのなら、いいんじゃないかなと思います。

なお、念のために書きますが、服装や髪型を気にしている人を揶揄しているわけではありません。モデルさんなどのそもそもファッションが重要な要素である職業の方はもちろんですが、ファッションが趣味である人にとっては、毎日の服装を何にするかを考えることは楽しみでもあるし生き甲斐でもあるでしょう。それはそれでもちろんいいのです。その分、私が大事に思ってるようなことでも、そうした人は軽視したり省略したりして暮らしてたりもするのでしょう。それでいいんですよね。みんながみんな、何もかもには気を配れないってだけのことだと思います。はい。