スーパーでイオンのプライベートブランド製品を購入しようとするときに、「負けた」と感じることってありません?私だけかな。なにに負けたのか疑問だったので、ちょっと掘り下げて考えてみました。
イオン系のスーパーで共通だと思うんですが、プライベートブランドとナショナルブランドの商品を並べて陳列していることが多いと思います。イオンとしてはそうすることで、ほぼ同一の商品がこんなに安いですよと訴求しているんだろうと思います。多分。
それはいいんですが、そこでイオンプライベートブランドを手に取ると、「自分は安い物を選んでしまう貧乏人なのか」と思ってしまうんですね。ええ、全く持って被害妄想でありまして、誰もそんなことを言ってないんですけどね。ともあれ、そんな被害妄想を感じてしまうので、自分はあえてナショナルブランドを選んでしまうことが多いです。だからって勝っているとも思えないんですけれど。逆の意味で負けているよなぁ。
プライベートブランドといえばセブンプレミアムも有名ですが、あちらはプライベートブランドのみで特集した陳列をしていることが多いような気がします。つまり、安さが訴求ポイントではないんですね。多分。セブンプレミアムだけで品物は足りてますよ、という売り方。セブンプレミアムはそういう、ナショナルブランド的なブランディングをしている。一方イオンは「安いですよ」ってブランディングをしている。それぞれはそれぞれでそういう方針を持ってやっているんだから、別にいい悪いはないんですが、個人的にはイオンには好感が持ててないって感じかなぁ。
プライベートブランドといえば随分と昔の話になりますが、ダイエーにセービングというプライベートブランドがありました。セービングはもちろんナショナルブランドよりも安いんですが、セービングの特徴としてパッケージに「なぜ安いか」って理由を明記していたんですね。普通なら廃棄しているサイズ不揃いなものもパッケージしているから安いんです、とかね。実際にそれで安くなっているのかどうかはわかりませんが。ともあれ、消費者としては安い理由を説明してもらっていることで、安い物を選ぶ言い訳をもらっていたのではないかなと思うんです。つまり、貧乏だから安い物を買っているのではなく、無駄の無いものを選択してる賢い消費者であるというように思えるということですね。実際の所はどうかはわかりませんが、そういうストーリーを得られるというのは消費行動においては大きいはずですよね。
デフレ時代においては安さは正義だったわけですが、デフレは脱却しつつあると言われてます。実際はどうかはわかりませんが。消費者心理として安ければそれで納得というのでない時代になってきたとするならば、イオンのプライベートブランドは方針転換をしたほうがいいのではないかなぁと、素人が勝手に思った次第です。