最初はみんないい人である理由

2014/3/13作成

初対面から敵意むき出しで威圧的に振る舞って主導権を握ろうとする人も居ますけど、そういう人はまあ少数派だと思います。大抵の人は初対面では穏和に接するのではないかと思います。ていうか、そんなとがったナイフのように会う人会う人に片っ端から敵意を向ける方がしんどいですし、喧嘩するのが好きって人も居なくはないけど少数派だと思うんですよね。喧嘩好きな人にしても、利害関係にない初対面の人といきなり喧嘩するほど好戦的ではないでしょうし。ということで、初対面では大抵の人はいい人だと思うんですよ。自分のこれまでの経験からしても。

初対面からつき合いが始まってからも、いい人であることはしばらくは変わらないと思うんですよね。そりゃそうで、さっきも書いたとおり利害関係にもない人といちいち喧嘩するほど人は暇ではないですよね。ぶっちゃけ、ヤクザだって通りすがりの人にいきなり喧嘩ふっかけたりしないわけですよ。

こうして最初はいい人で始まる人間関係なんですが、つき合いが長くなって複雑化してくると、いつまでもいい人でいられ続けるとは限らない。なぜならつき合いが長くなると利害が一致しない事も発生してくるから。

利害が一致していれば相変わらずいい人でいるわけですが、利害が一致しなくなると、いい人でいるとは限らない。そりゃ誰だって自分が一番かわいいですからね。それを責めるのは酷というものです。なかには聖人君子のようにできた人もいて相手の利益を優先できる人もいますが、それは少数派。

結論としてなにが言いたいかというと、「最初はいい人だと思ったのに、あんな人だとは思わなかった」というよくある現象は、つまりはそういうロジックで起こるのではないのかな、と思った次第。

うまいこと利害不一致の関係にならなければ、ずっといい友達でいられる。利害不一致になってもお互いに譲り合っていければそれはとてもいい友達関係。そして、長年の親友だと思っていたのに、ということが起こるのは、単にそれまでに利害不一致の関係にならなかっただけなのかもしれない、と。

というようなことを考えれば、友達を作りたいのであれば、相手と利害不一致の関係にならないように心がけるか、利害不一致になりにくい人と友達になるようにすればいいのかもしれない。たとえば、同僚よりも異業種交流会で知り合った人の方が利害関係になりにくい分、友達にはなりやすい。ただし、接する時間も短いから深い友達関係にはならないかもしれないけれど。

また、その人とずっといい関係でいたいと思うなら、利害関係にならないといいと思う。そういう意味では親友と一緒に起業とかは最悪です。事業に失敗したら絶対に喧嘩別れしますから。親友と起業するなら、そういう最悪の事態を覚悟して行うべきだと思います。事業がうまくいけばさらに深い関係になる可能性もあり、そうした人間関係は人生を豊かにすることもありますから、可能性を信じて掛けてみるのもありではあるとは思いますが、ここで書いたようなリスクは心にとめておいた方がいいかなと思った次第。