子供手当ての財源にするために扶養控除を廃止するという話を聞いたときに、私は「民主党はバカの集団か?」と本気で思いました。
子供手当ても扶養控除も対象はほぼ一緒じゃないですか。扶養控除を廃止してそれを財源にして子供手当てを配るってんだったら、結局トータルではプラマイゼロってことになるじゃないですか。だったらやる意味ないやん。いや、わざわざ現金を配布しなきゃいけないという事務コストを考えると、やるだけマイナスとも言える。ついこの間の定額給付金の時に散々それは問題になったのに、今年のことすら覚えてないのか?
だから、子供手当てを実現するなら、むしろ逆で扶養控除の仕組みを変更して子供手当て相当額を控除できるようにすべきでしょう。そのほうが事務コストは軽減できますから。そしてもちろん財源は別のところから調達すること。さもないと意味なし。
民主党政権には色々思うところはなくはないけど、政策的には私は評価している点もあるんですよ。高校学費無料化とか高速道路無料化とかは是非実現して欲しいと思うし、郵政も郵便事業に限っては再国有化してもいいと思っている。だけど、どうもあさっての方向に迷走してしまっているような気がするなぁ。
(2018/10/23追記)
税控除には累進性があり、低所得者だと全納税額を還付しても手当額に相当しないということにようやく気が付きました。低所得者層に手厚くするには控除ではなく至急でないといけないということですね。大ばか者は私でしたということで、大変失礼いたしました。
ということで、低所得者層に対して保護するためには手当を配るのがよいわけですが、現実問題としてその事務コストというのは横たわるわけですね。政府のお偉いさんは閣議なり国会なりで決議すればそれで終了ですが、1億人の国民全員に配布するには、実際には各基礎自治体の職員の方が膨大な事務コストを負担するわけです。その辺の事務コストを軽減するためにマイナンバーが導入されたんですが、これまたいろいろ配慮した結果現状あまり使えてないという問題もあったりとかしますし。
ただ、実際の行政の現場というか、低所得者層に関連の近い福祉的な現場ではこうした手当の支給が命綱になってる家庭もあるわけで、そのあたりに考慮も必要。事務コストだけを考えると年金も生活保護も全部含めて年1回にまとめて支給とかにすれば地方公務員の方の負担は随分と楽になるでしょうが、そうしたら経済的に崩壊しちゃう家庭は山ほど出ますよね。年1回にまとめてもらって、それを1年間計画的に使える人なんてそもそもそんなにいると思えない。年金の2か月に1回支給でもちょっと期間長いんじゃないかって話もあるし。