マンションの資産価値という話になると、大抵は売るときにいくらくらいで売れるかとか、貸し出したときに家賃がどれくらいになるかという話になるとは思います。
それはそれで確かに大事な話ではあるとは思うんですが、やっぱり私はマンション管理が最大の資産価値ではないかなぁと思います。そして、管理がしっかりしているためには、結局はマンションコミュニティがしっかりと機能していることが最大の要因ではないかと思います。
近所に、築30年くらいの古いマンションがあります。戸数は300戸くらいあるので、かなりの大規模マンションです。ですが、古いのでお世辞にも設備がいいとは言えません。冒頭に書いたような資産価値はあまり高くはないでしょう。実際、時々中古販売のチラシが入りますが、そんなに高くはありません。
でも、ここのマンションはコミュニティがとてもしっかりしているんです。もちろんそのマンションに住んでいるわけではないので詳しい内情までは分からないのですが、外から分かる事象として、このマンションでは毎年かなり大規模な盆踊りを開催しているのです。この盆踊りはマンション住民以外も参加可能なので、マンションだけではなく地域のお祭りとして定着しています。これだけの規模のイベントを毎年しっかりと運営出来るのは、マンションのコミュニティが相当にしっかりしていないと出来ないことだと思います。おそらく、マンション管理もしっかりと運営されているのではないかと想像します。築年数の経った古いマンションですからいろいろと問題は起こっているだろうとは思いますが、しっかりと運営されているコミュニティならば、適切に解決しているのではないかと想像します。そして、マンションの真の資産価値とは、このようなコミュニティのことではないかと私は思うのです。
だからといって、マンションを購入するときにコミュニティの様子を観察できるかというと、現状のマンション取引ではかなり難しいでしょう。仲介する不動産屋さんがコミュニティの様子を把握しているとも思えません。でも、もしもなにかのきっかけでこうした様子を知ることが出来れば、それは購入の大きな判断材料にしていいのではないかと思います。