私の住むマンションも竣工から6年が経ち、いくつかの住戸では住民の入れ替わり起こるようになりました。転勤だったり家族構成の変化だったり家庭の事情の変化だったり、家庭によって様々な事情があるでしょうから、それ自体はあって当然のことです。ただ、ちょっと特異だなと思ったのは、今のところ住民の入れ替わり、すなわち住戸を売却して出ていった住民は半分より下の階に集中しているんです。
うちのマンションは14階建てですので、売却があったのは7階以下のみということです。売却に至る家庭の事情の変化が7階以下の家庭だけに集中して起こるというのは変ですから、その家庭の事情の変化自体は8階以上の家庭にも均等の確率で発生しているはずです。ただ、家庭の事情の変化の結果、7階以下の家庭は売却という結論を出し、8階以上の家庭は売却しないという結論、つまり単身赴任だとか賃貸に出すだとかの方法を選んだということです。こうした結論を選んだということは、いずれまたこのマンションに帰ってきたいという希望を持っているという事であり、逆に言えば7階以下の家庭はこのマンションに帰ってこなくてもいいと考えたという可能性があると言えるように思います。
マンションに帰ってきたいという事は、すなわちそれだけ住戸に対する満足度が高い。マンションに帰ってきたいと思わないということは住戸に対する満足度が低いと言えるのではないかと思います。もちろん階高は住戸に対する満足度の一要素に過ぎないわけですが、一要素としては影響を与えているという可能性があるのかもしれません。うちのマンションだけのしかもたった6年間の傾向では仮説の域を出ませんが、もし可能なら他のマンションでも階高と満足度、定住度の関連を調べてみたら面白い結果が出るかもしれませんね。