広告収益モデルの現実

2022/10/20作成

ウェブサイトもしくはウェブサービスを作ってそこに広告を貼り、広告収入を得たいと思っている人はたくさんいると思います。というか、私自身がそうしたいなと長年思っていました。最近、カラオケ(仮)というサイトを作って広告収入をあげられるようになってきたので、その現実と周辺のお話を少し書いてみたいと思います。生々しくなってしまうので、金額は多少ぼかしてしまいますがご容赦ください。

サイトをオープンしたのは2021年1月のことです。それから半年以上広告収入が全くなかったのですが、2021年10月になって初めてクリックされました。この月の収入は数十円。その後少しずつアクセスと広告収入が増えてきて、初収益から1年経った現在では月間1000円程度にまでなりました。ちなみに現時点でPVは月間1万程度です。かねてからウェブの広告収入は10PV=1円が目安と言われてきましたが、現在もこの相場は大きくは変わらないみたいです。もちろんサイトのジャンルやスタイルにもよって大きく違いはあるとは思いますが。

月に千円というと小遣いにもならない額なので、正直あまり嬉しい感じではありません。そりゃまゼロよりはいいんですが、副業として成り立つとか、あわよくば本業にしたいとかには、全く持って足りませんね。ただ、月額千円ってのは全体の中ではそれほど順位として悪くなかったと思うんですよ。2013年と古い記事ですがアフィリエイト収入「月3万円以上」は2.4%、8割が「1000円未満」によれば、8割の人が月千円以下です。月千円の収益があれば上位20%に入れるってことですね。

現実には8割の人の中にはブログを開設しただけで何もしてない人も含まれるでしょうから、ある程度継続的に手を動かしている人の中での月額千円以上の割合はもうちょっと高くなりそうですけれども。ネットでは「広告収入で月額何万円を得ました」という景気のいい話がいくつも見かけられますが、現実には厳しいのだと思います。ああいうのは情報商材を売るための宣伝文句と割り切っておいた方がいいでしょうね。

PVと収益が少ないのは個人が片手間にやってるからで、チームで事業として本腰を入れてやれば十分な収益があがるはずだという考え方もありますが、多分これも無理です。自分の知る範囲なので非常に偏りますが、DPZ、srad、電脳マヴォなどで、広告だけでは赤字という話を読んだことがあります。実は今は黒字かもしれないので、間違ってたらすいません。これらのサイトは複数のスタッフによって運営されていますし、専任のスタッフもいる。手がかけられていますのでコンテンツは充実していてPVも広告収益も多いですが、その分コストも掛かってます。結果的に赤字になっていると。

多分ですが、この構造ってサイトの規模がどんなに大きくなっても変わらないと思うんですよ。Yahoo!とかは桁がいくつも違うPVがありますので、広告収入も桁違いだと思います。でもコストも桁違いなんですよね。広告収入が収益の柱の一つにはなり得ても、それだけで黒字になるほどの収益にはならない。良いコンテンツを作ればアクセスも増えて広告収入も増えるってのは間違ってはないのですが、黒字になるかどうかというと、また話が別なわけですね。

中には広告収入で黒字化してるところもありますが、それは単純に良いコンテンツを作るだけではなく、プラスアルファの工夫をしているんだろうと思います。Googleは広告が主な収入源ですが、自身が広告の元締めになることで高い収益を上げているのだと思います。同じ方法はそう簡単にはとれませんけれども、まあ何かしら工夫が必要なのは間違いなさそうですね。

安直な方法としては炎上があるんでしょうね。炎上系ブロガーという人たちがいますし、最近なら迷惑系YouTuberなどもいますね。炎上することでPVと収益を稼ぐわけですが、常に叩かれても平気でいられるかというと、大抵の人はそんな強いメンタル持ってないので苦しいでしょうね。それに、そこまでして稼ぎたいかって疑問も当然にあるわけで。綺麗ごとかもしれませんけれども、やっぱり自分の仕事に胸を張っていたいじゃないですか。少なくとも私は炎上芸で稼げても、それに胸を張れそうにはありません。