いい会社の条件

2021/3/11作成

いい会社の条件って何でしょうか。もちろん人によって物差しは違うでしょうね。

ある人は売上の大きな会社をいい会社というかもしれない。売上ではなく利益で見ようとか利益率こそ大事だって考え方もあるでしょう。それぞれ単年で比較するのではなく、複数年での伸び率で比較すべきという意見もあるでしょうね。

唯一無二のサービスを行っているとか技術を持っているかも重要な視点かもしれません。この会社が無いと社会がうまく回っていかないというくらい社会に貢献している会社はいい会社と言えると思います。

従業員の立場からすると、福利厚生など働く環境の良さも大事でしょうね。もちろん給料がいいこともです。従業員にしっかりと還元している会社もいい会社と言っていいと思います。

とまあ、一般的に言われるであろういい会社の条件をあげてみたんですが、私としては何よりも大事な条件が一つあるのかなと思っています。それは会社が潰れていないこと。

どんな優れたサービスを提供してる会社でも、潰れてしまったらそのサービスを提供できません。福利厚生も同じです。潰れた会社は福利厚生を従業員に提供できません。

会社にとっては関係者は顧客や従業員だけではありません。いわゆる取引先という会社が多数関わってきます。仕入先、納入先、外注先などなど。これらの取引先と交わした契約を遂行することができなくなるのが、会社が潰れるということです。支払いもできませんから、取引先としてはとても困ってしまいます。もちろん顧客や従業員との関係も契約によるものですから、こちらの契約も遂行できません。

逆に言えば、潰れてない会社は契約を遂行できる可能性が残っている。どんなに赤字であろうが、どんなにブラック企業であろうが、潰れてなければ契約を遂行できるかもしれない。ブラック企業は労務契約を遂行してないわけですが、潰れてなければ後からでも未遂行の契約実施を迫ることも出来ますよね。

似た概念にゴーイングコンサーンというのがありますが、潰れてない会社がいい会社という話とはちょっと違うかなという気がしています。どう違うかがうまく説明できないんですが。

私が昔働いていたベンチャー企業の社長がある日ぽつりと「とにかく会社を10年もたせることができたのは、ちょっと自慢していいかなと思ってる」と仰ってました。もちろん10年間には晴れの日ばかりではなかったでしょう。それでも会社が存続して、従業員の雇用と生活を守り、取引先との契約を遂行してこれたことは、確かに立派なことだなと思いました。ほとんどの会社は設立して10年もちませんからね。会社を経営するということは、こういうことなのかもしれないなぁと思ったのでした。