出来上がってからのコスト

2007/8/24作成

ある仕事があってうちに発注してもらったとします。当然、言われた通りのものをちゃんと作るんですが、その言われたとおりのものが本来必要だったものと寸分たがわないということは残念ながらめったにありません。別に私が手を抜いたとかそういうわけではなくて、これは仕様策定の話で、実際に作ってみてはじめて分かることというのは多いものです。

作ってみたもののちょっと違っていた。もしくはここを改良したらもっといいものになることが分かった。という場合、追加で修正作業を発注すればいいわけです。が、ここで追加発注というのが意外とハードル高い。仕様に欠陥があって是が非でも修正しないといけないような場合にはもちろん修正作業が発注されます。しかし、修正しなくてもちょっと不便で使いにくいけど使えなくは無いという程度の場合、なかなか発注はされないんです。口惜しいことに。発注するとお金が動きますからね。発注側も受注側もどちらも「ああ、ここ直したい」と思いながら、そして修正しないことによって使い勝手は確実に悪い。これ、結構ストレスたまります。受注側としてはいっそ無償で修正してしまいましょうかと言いたくもなるけれど、仕事としてやっているわけですからなかなかそうもいかない。結果、ちょっと不便なまま使い続けられるというのは誰しもがちょっと不幸な問題。

結局のところ、モノつくりって大抵そうなんですが、一発で完璧なものができあがるとは限らなくて、出来上がってからも継続して改良を続けていく性質ってあるんですよね。ところが、発注側って一発でものを作る場合の工数・コストしか見込んでない場合が結構多い。発注側の人もそんなことはもちろん分かっているとは思うんですがね。