distributed.netな日々:1999年3月

1999年3月3日:488位(+6)

少し古いネタですが、Web上でファイルを暗号化・復号化するサービスというニュースについて。

どういうサービスか大雑把に言ってしまうと、暗号化と復号化のプログラム自体はアメリカ国内にあって、データだけをインターネット経由でアメリカ国外とやり取りするという方法である。確かに、アメリカ政府が輸出規制しているのは高度な暗号化プログラムそのものなのだから、暗号化した結果のファイルまでは規制していない。意外な盲点をつかれたという感はある。

少し事情は違うが、書籍に関しても輸出は規制されていないので、PGPはソースコードを印刷し各国で輸入してOCRを行っている。大変な苦労ではあるが、こちらも合法的に法の網をくぐっている。

さて、一見素晴らしく見えるファイル暗号化のサービスだが、落ち着いて考えると暗号化/復号化を行ってくれるWebサーバまでの経路は今まで通りの40bit鍵のSSLなのだ。また、鍵の管理などを信用できるかどうかわからない相手サイトで行うし、そもそもこのサイトは生データを全て閲覧することが可能なのである。これでは重要な内容を暗号化するのには使用できないとにゃぎ〜は思ってしまう。

1999年3月4日:483位(+5)

マシンリストにJUMBOさんの自宅分を加えました。

ふと気になってマシンリストを数えてみると、なんと全部で61台。チームの人数は8人ですから、一人平均7.6台ということに…。

とある方が平均台数をいっきに引き上げてくれてるんですが(笑)。

1999年3月5日:483位(±0)

なんとなく、今更こんなことを書くのもなんですが(^^)。

このDistributed.Netのプロジェクトでは、世界中の多くのコンピュータが参加しています。そして、ちゃんと調べたわけではありませんが、多くはそのCPUパワーの大半をD.Nの計算を行っています。この事は、すなわち多くのパソコンなどのCPUパワーは、実はほとんど使われていないということを実証して見せた最初の例ではないでしょうか。

もちろんGUIなシステムには瞬間爆発的なCPUパワーが必要な事は認めます。しかし、その待機のために普段は余りにもCPUパワーが余っているわけですね。これは現在主に使われているCPUのアーキテクチャでは仕方がないことではあります。しかし、必要なときだけに必要なだけのCPUパワーを得られるようなCPUアーキテクチャなんてないんでしょうかね。

昔懐かしい、いわゆる第5世代コンピュータなんかは、全く違うアーキテクチャも研究していた様に思いますが、いまではどうなったんでしょうね。半導体の製造技術の向上で速いコンピュータが作れるようにはなったけど、根本的なところの研究が最近聞かれない様に思うのは、少しさみしいです。

1999年3月6日:482位(+1)

昨日の続きになりますが。

多くのパソコンなどは、実はCPUパワーの大半を遊ばしている。非常にいびつな進化を遂げてきている。ということだと思います。

しかし、逆に考えるとそれらの遊んでいるCPUパワーを集めることで、世界最高速の計算システムを作り上げることが出来るのですよね。多くのオフィスに何十台というパソコンが導入され、しかもそれがネットワークで接続されている。これらを集める仕組みが出来上がれば、いろいろ面白い事ができそうですね。

この手の分散システムって、研究はされているし、実験的なシステムはいくつか見聞きしたように思いますが、なかなかパソコンレベルで実用化はされてないように思う。これからのパソコンOSにも装備してくれると面白いのになぁ。

1999年3月7日:480位(+1)

気がついたらプロジェクトの解析済み空間が6%を超えていましたね。どうやら2,3日前に超えたみたいです。

現在の解析速度がだいたい0.03%/日≒1%/月ですから、この速度を保つと100ヶ月で全鍵空間の探索が終わることになります。これでは先が長くて、ちと疲れてきます。

しかし、コンピュータの世界には有名なムーアの法則というのがあります。これは、大雑把に言ってコンピュータは18ヶ月で2倍の速度になるというものです。ということはnヶ月後の解析速度は2×n/18となります。 nで積分して100%になるまでの時間を求めてみると、約42ヶ月で全鍵空間の探索が終わる、と。でも、まだまだ先が長いですね。

ここで、少しずるをして解析速度の変化を4×n/18にしてみましょう。単体のコンピュータの速度向上はムーアの法則に従うとしても、コンピュータの台数そのものが増えていくでしょうし、そもそもDistributed.netのプロジェクトへの参加者も増えていくでしょう。ということで、そんなにずるという訳でもないかもしれません。同じように積分して100%になるまでの時間を求めると、約30ヶ月になります。それでも結構先は長いですね。

とまあ、いろいろと数字をいじって遊んでみましたが、「Comic Chat(JAPAN) Team」(http://www.kyoto.xaxon-net.or.jp/~deerpark/RC5DES/index.html)さんのところでは、かなりまじめに終了予測をしていてくれたりします。

1999年3月10日:477位(+3)

主にFTZ-RC5 Mailing Listで出た質問をまとめて、Q&Aを作成しました。あんまりちゃんと裏を取ってないのと、メールの文体そのまま(^^)載せてたりするのであんまり役には立たないかもしれません。ま、読み物の一つと思って読んでもらえればよろしいかな。

もちろん、間違いの指摘や情報提供とかありましたら、どんどん受け付けますので、よろしくお願いしますです。

1999年3月16日:474位(+3)

個人の詳細データが見えるようになるなど、statsサーバは着実に進化を遂げているようですね。ただ、残念なのはいまだにチーム参加ができない事(^^)。実は、実際にチーム参加待ちの人が居てたりするので、切実だったりします。

まあ、D.Nも学生の片手間(?)に運営されているわけですから、あんまり無理をいう訳にもいかないのですが。

昨日、Sparkさんから参加マシンの変更メールが届いたので、マシンリストに反映させました。 FreeBSDが2.2.6Rから2.2.8Rと3.0Rに変わったんですね。あ、いいな。3.1Rが出た事だし、私も3.0系を試してみたい。

その他に、自宅用サーバでも動かし始めたそうです。CPUはチーム初のDEC Alpha!!…なんだけど思ったより速くないですねぇ。 21064だと、こんなもんなんでしょうか。他のRISC系CPUにしても、x86やPowerPCに比べれば遅いですしね。

1999年3月24日:467位(+7)

少し更新の間隔が空いてしまいました。

個人的に連休は北海道にスキーに行っていたりと、いろいろあったというのもあります。が、それよりも大きいのは、FTZ Teamの動きが乏しい事でしょう。

比較的最近にJUMBOさんの参加があったとはいえ、メンバーは8人で固定状態。みなさん少し飽き気味なのか、マシンの変更もめっきり減りましたし、MLも少し沈黙気味です。

まあ、マシンはそれぞれ快調に動いているらしく、ランキングは徐々に上がってはいるのですが。しばらくこのまま放っておくのがいいんですかね。年中ハイテンションではやってられませんし(^^)。

でも、盛り下がってメンバーが去っていったりしてしまったら辛いし…。さて、チームのテンションを維持するにはどうしたらいいでしょう。年度変わりという事もあるし、飲み会でもしますか(結局そのオチかいぃ)

1999年3月25日:466位(+1)

statsサーバで、表からチームの詳細データを見えるようになりましたね。だからというわけではないのですが、旧サーバを指したままだったこのページのアンカーを変更しました。

ところで、このページって最近大体1日に10アクセス程度あるようです。みんながみんな毎日見ているわけではないでしょうから、多分20〜30人程度の定期watcherが居られるのではないかと思います。

どんな人が見てくれているのか興味あるので、近々アンケートページを作成しようと思っています。別に個人データを収集しようなんて意図はありませんので、気軽にお答えください。

1999年3月31日:460位(+6)

ふと読み返してみると、この参戦日記をつけはじめて半年が過ぎました。第1回が1998年8月18日でしたから、3月18日で半年目だった訳です。

数えてみると、今回で48回目の日記。平均すると約3.8日に1回の割に書いていますね。お、調べてみて自分でもびっくり。意外とまめじゃありませんか(^^)。かろうじて週記を逃れたわけですし。

さて、明日からはいよいよ4月。 RC5としては別に何の変化もないわけですが、やっぱり4月は区切りの月ですよね。 6月にはFTZ Team結成1周年を迎える訳ですし、それまでにもっと順位を上げていきたいです。